テンプルカレッジがスキルトレーニングの新しいアプローチを採り入れ、合格率を向上させた方法
お客様の事例

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テンプルカレッジの看護プログラムでは、スキルの習熟レベルを向上させるために新しい方法を取り入れ、合格率を大幅に改善することができました。
テキサス州テンプルにあるテンプルカレッジの看護学校は、現在、職業看護 および 準学位看護プログラムで約190人の学生を教育しています。
課題
ナンシー・イートン(MSN、RN、CNE)氏は、テキサス州テンプルカレッジの教授 兼 看護シミュレーションラボコーディネータとして、学生が看護現場に対応できるように準備し、即戦力に育て上げる指導に尽力しています。「看護の現場では、非常に優秀な人材が求められています」と彼女は言います。
- テンプルカレッジの教授 兼 看護シミュレーションラボコーディネータ
ナンシー・イートン、MSN、RN、CNE
先日、テンプルカレッジの准学士課程看護プログラムは、助成金を受け取りました。学生の学習を成功に導くことを目的とした助成金です。これを機に、イートン氏と他の教員は、「学生の定着率を向上させ、プログラムを履修する学生を成功に導くために、私たちができることは?」と自問するようになりました。
臨床実習だけでは、静脈内(IV)カテーテル挿入やバイタルサイン測定などのスキルの習得につながるような練習が十分にできない。--- そのことを、イートン氏は重々承知していました。練習不足を解消するために、スキルの意図的な練習を行う回数を増やせるツールを見つけようという結論に至ったのです。
解決策は?
そのような折に、ナンシー・イートン氏はシミュレーションユーザーネットワーク(SUN)カンファレンスに参加しました。すると、デジタル形式のアセスメント および 評価用ソリューションであるSimCapture スキルトレーニングに関する情報を耳にしたのです。SimCapture スキルトレーニングを使用すると、学習者が自身でスキルを繰り返し練習し、電子機器で自身の様子を録画することができると言うのです。録画したのち、指導者はその動画を確認します。そして、臨床技能試験前に、学習者に対し、合否を左右するような重要なコメントを含み入れた形成的フィードバックを与えられるとのことでした。
SimCapture スキルトレーニングを使用すると、看護を学ぶ学習者のパフォーマンスデータをより効率的に収集・整理できるため、看護学部や指導者が改善すべき領域を特定できるようになります。
「私がこの役職に就いたその日から、看護学部では、学生に役立つリソースを与える方法の模索が始まりました。現在でも、その取り組みを継続しています」とイートン氏は説明します。「テクノロジーは概して、こういった学習用リソースのひとつなのです。」
かくして、イートン氏と同氏のチームは、学生のスキル習得に役立つ学習用テクノロジーを試してみようと思い立ち、その導入に助成金を活用することにしました。まずは教員に、動画 1 つにつき、スキルを1つ録画するようにお願いしました。この部分的に録画した動画がもたらす効果を材料に、SimCapture スキルトレーニングを学部に採り入れてもらえるよう働きかけることにしたのです。そして、「この動画がどのような結果をもたらすのか、見てみましょう」と同僚に伝えました。
結果
教員は、まず学習者に滅菌手袋の装着を練習させました。多くの学生が苦手とするこのスキルを録画し、動画データを提出させ、臨床技能試験の前に教員からフィードバックを受けられる体制を整えました。
実習の様子を録画することで、学生はスキルを習得するまで繰り返し練習する意欲が沸くようになりました。「学生は、満点を取りたくて何本も動画を撮るんですよ」とイートン氏は説明します。
この録画アプローチによって、大きなプラスの影響がもたらされました。滅菌手袋装着の不合格率は、12 % からわずか 4 % にまで低下しました。
「私たち全員が、この驚愕の結果に感動しました」と彼女は語ります。「もちろん、何かしらのよい結果につながるとは思っていましたが、装着失敗率が 12 % から 4 % になるとは! 期待をはるかに上回る結果です。」
それ以来、この学部では他のスキルにもこの録画アプローチを採り入れ、良好な結果を得ることができました。直近の学期では、学習時に、患者のオリエンテーション、一般的な所見 / 行動、体の対称性、肌の評価などの身体評価を行う場面がありました。すると、この領域のスキルの不合格率が 5〜6 %から 1 % 未満に減少したことがわかったのです。
ナンシー・イートン氏と同僚らは力を合わせ、臨床スキルを確実に習得させる効果的な方法を模索し、その方法を見出すことに成功しました。学生に意図的な練習を行わせ、今後の学習に効果が出るように形成的フィードバックを与えたことが功をなし、目に見える成果が出たのです。
- テンプルカレッジの教授 兼 看護シミュレーションラボコーディネータ、ナンシー・イートン、MSN、RN、CNE
イートン氏は、客観的なパフォーマンスデータが SimCapture スキルトレーニングの効果を証明する鍵になったと語ります。
無菌手袋の合格率が上昇していることから、教員は、SimCapture スキルトレーニングの使用に賛同するようになりました。
「看護学部は以前との違いに気付いただけでなく、臨床技能試験の成績が、継続的に向上していることを確認することができたのです」とイートン氏は語ります。
また、彼女はこのデータを用いて、大学の看護学部の上層部に SimCapture スキルトレーニングの価値を実証しました。その結果、看護学部の初回サブスクリプションの更新にかかる費用に充てる資金が提供されることとなったのです。
現在、テンプルカレッジの2つの看護学プログラムでは、臨床スキル教育のすべてに、SimCapture スキルトレーニングを使用しています。
「私の指導者としての理念は、学生を成功に導くための学習リソースを提供することです」とイートン氏は言います。「 SimCapture を使用することで、テンプルカレッジの看護学部は、学生を成功に導くリソースを確実に提供できるようにしています。」
SimCapture スキルトレーニングなどのプログラムにご興味があり、同プログラムを使用して「基礎スキルのコンピテンシーを確実に習得させたい」とお考えの指導者の方に対して、ナンシー・イートン氏は、新しいリソースを試してみることをおすすめしています。
「思い切って試してみてください」と彼女は提案しています。「失うことなど、何もありません。とりあえずは、小さいことから始めてみてください。まずは、一人の学習者から、撮影の許可を得ましょう。他の学習者に、滅菌手袋装着スキルの実演を撮影してもらいます。学習者は、自ずと納得のいかない動画を提出したくないという心境になるため、習得するまで何度も練習するようになります。100% 出し切ったと思える動画にしたいのでしょう。」