上に挙げられたMamaAnneの要素は、 iF デザイン賞選定における重要な評価ポイントであり、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにテクノロジーを活用する重要性を示しています。インパクト、機能性、ならびに品質を重視し、この複雑な課題に取り組むためには、確固たる戦略が不可欠です。

「デザインにおいては、製品の見た目だけでなく、全体を包括的に捉えるアプローチを大切にしています」と、レールダルメディカルの患者シミュレータ および スキルトレーナ担当デザインディレクター、 Bram van Krieken は語っています。

この視点は、当社が提供する最新の産科・分娩シミュレータ「MamaAnne」によって具現化されています。

「現在の産科シミュレータには扱いにくものがあり、使用にあたって、ユーザーが戸惑いを感じてしまうことも少なくありません。重要なトレーニングに役立つ多くの機能が、いまだ十分に活用されていない状況です。そこで、当社はトレーニングへのハードルを下げるために、準備や設定、操作、片付けを簡素化し、使いやすくすることを目指したのです。」と、Kriekenは続けます。

MamaAnne は、没入型の学習体験を実現するために、親しみやすさを重視して設計されたシミュレータです。このシミュレータでは、シミュレーション参加者用の操作領域と、指導者や技術者用の操作領域が明確に区別されています。有機的な外装形状や身体部位の分割線は、人体構造を精巧に模倣した設計になっているため、ユーザーは没入感が高められた環境でリアルなトレーニングを行うことができます。一方で、製品の内部には幾何学的な形状と寒色系グレーの配色が採用されています。指導者や技術者が瞬時に製品内の操作パーツを識別できるよう、操作パーツは目立つ色でコントラストが付けられています。

「MamaAnne が獲得したiF デザイン賞は、さまざまな分野のスタッフが協力して開発に取り組んだ成果のたまものです」と、レールダルメディカル社 デザイン部門責任者の Frederik Hansen は述べています。「このたびの受賞は、リアルな体験、優れた機能性、そして使いやすさを高い水準で追求することで、現場や実践に役立つインパクトを届けようとする当社の姿勢が評価された結果に他なりません。」