iF Design Awardは年に一度、優れたデザインを表彰するアワードで、70年以上の歴史があります。この有名なコンテストには、世界56カ国から11,000を超えるデザインのエントリーがあります。今年は、レールダルメディカルのリトルアン2.0 QCPRが、iF Design Award(医療・健康製品部門)を受賞しました。今回の受賞で、レールダルメディカルの受賞は昨年に引き続き、2年連続かつ4度目となります。
受賞が続く背景には、医療・健康製品業界内はもとより、ことさらレールダルに大きな変化があることにあります。レールダルには、デザインの見栄えにこだわる以外に、現在と将来の課題のいずれにも対応し、高度な動作性も持たせるという哲学的なムーブメントがあるのです。
iF Design Awardの審査では、必ずこの種の変化に注目します。というのも、アワードでは、エントリーしたデザインが、採用した科学技術をもとに、インパクトや機能性の面でユーザーエクスペリエンスの向上につながったかどうかを重要視しているからです。また、審査では、サステナビリティも考慮に入れられており、2024年からは正式な受賞決定要素となります。
このように複雑化した課題に取り組むには、まず戦略を立てることから始めます。
「レールダルでは、製品の外観にとどまらない包括的なアプローチでデザインに取り組んでいる」と、レールダルメディカルで工業デザインマネージャを務めるBram van Kriekenは述べています。
リトルアン シリーズの最新作にはこの取り組み姿勢がよく表れています。
リトルアンは30年前に初めて発表されました。最新バージョンでは、最初のバージョンに敬意を表し、クラシックな外観にしつつも現代的な工夫を凝らしています。このリトルアンは、持ち運びにも便利なスタッキング可能なデザインでありながらも、気道システムのメンテナンスもスムーズに実施できる構造となっています。そのため、インストラクターにも学習者にも、他に類を見ないほど安全で効率のよい、シームレスな体験を提供できます。これにより、CPRのトレーニングや学習に参加できる人数が増えるという大きな効果が生まれ、その結果、救える命が増えるといえるでしょう。
サステナビリティの観点では、製品全体の60%にリサイクル素材を使用しており、二酸化炭素の排出量については過去のバージョンの68%減となっています。
そして、先に挙げた特長はほんの始まりに過ぎません。