CPRマネキンの衛生およびクリーニング手順
CPRマネキンの衛生およびクリーニング
気道
気道は使い捨てタイプとして作られているためクリーニングできません。口対口人工呼吸を行った場合は、1回のCPRトレーニングセッションごとに廃棄してください。
レールダルマネキンフェイスシールドを使ってトレーニングを行った場合もこれを推奨します。
マネキンフェイスとフェイスコネクタ
マネキンを清潔で衛生的な状態に保つために、受講者ごとに個別にマネキンフェイスを準備することを推奨します。
クリーニング ― CPR トレーニング中
複数人で1つのマネキンフェイスを使用する場合には、受講者が交代する度にマネキンワイプを使ってマネキンの顔をしっかりと拭いてください。レールダルマネキンフェイスシールドを使ってトレーニングを行った場合にもこれを推奨します。
マネキンワイプとは?
1. パッケージを開き、ワイプを取り出して広げます
2. マネキンの口と鼻をしっかりとワイプで拭きます
3. ワイプをマネキンの口と鼻部分にぴったりと覆いかぶせます
4. そのまま30秒以上放置します
5. マネキンフェイスを清潔なペーパータオルなどで拭いて乾かします
6. その後人工呼吸のトレーニングを続けてください
CPRトレーニング終了後
マネキンを清潔で衛生的な状態に保つために、次のいずれかの方法でスキンパーツを定期的にクリーニングしてください。
パーツは手洗い(洗浄液を入れた水に浸す)または機械洗浄のどちらでもクリーニングできます。
手洗い - CPRトレーニング後
洗浄液に20分間浸す
手洗いする際には次のいずれかの方法で行ってください。
石鹸を使って洗浄
1. フェイスコネクタをフェイスマスクから取り外します
2. 両方のパーツを食器用洗剤を入れた 60~70 ºCの湯に20分間浸します
3. 必要に応じてブラシなどを使ってパーツの表面をしっかりと擦り洗いします
4. 30~40 ºCの湯ですべてのパーツを濯ぎます
5. しっかりと乾燥させます
次亜塩素酸ナトリウムを使っての洗浄
フェイスマスクとフェイスコネクタは次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)で洗浄できます。
次亜塩素酸ナトリウムは広範囲にわたる抗菌活性を示し、医療施設においてもさまざまな場面で活用されています。
1. フェイスコネクタをフェイスマスクから取り外します
2. 次亜塩素酸ナトリウム0.5 %溶液に20分間浸します
3. 30~40 ºCの水道水のぬるま湯で少なくとも2分間濯ぎます
4. しっかりと乾燥させます
その他手洗い時に使用できる薬剤
ドイツのいくつかの企業が自社の薬剤でレールダルフェイスマスクのクリーニング試験を行いました。
次の薬剤であれば製品劣化させることなくフェイスマスクのクリーニングができます。
Chemicals from Bode Chemie:
使用法と安全性データシートに関する情報(原文ページ)
•Bacillol 30 Foam
•Bacillol AF
•Dismozon plus
•Bomix plus
•Kohrsolin extra
•Korsolex basic
Chemicals from EW80 System:
使用法と安全性データシートに関する情報(原文ページ)
•EW80 des
•EW80 clean
機械洗浄 ― CPR トレーニング後
機械洗浄は次のいずれかの手順で行ってください。
食洗機を使っての機械洗浄
1. フェイスコネクタをフェイスマスクから取り外します
2. 一般に使用される食洗機用の洗剤を使用します(錠剤、粉末など)
3. 両パーツとも食洗機を使って 70°Cで洗浄できます
その他の機械洗浄
ドイツのMEIKO社は自社のマルチウオッシュシステムTop Clean 60 および Top Clean Mでさまざまな洗剤を使ってフェイスシールドの洗浄テストを行いました。これらの機械で次の洗剤を使って洗浄を行ってもフェイスシールドの劣化は認められませんでした。
•FR 80 (2g/L)
•EW 80 MAT (1%)
•Sekumatic (1%)
オートクレーブ
フェイスマスクとフェイスコネクタはオートクレーブにかけることはできません。オートクレーブにかけるとパーツは損傷します。
胸部スキン
胸部スキンは石鹸と湯を使って洗浄できます。
AED電極や内側にパッチがあるスキンは、清潔な乾いた布のみで拭いてください。水分により損傷する恐れがあります。
硬質プラスチックパーツ
マネキン背面の外側、胸部プレート、頭部および顎(バルブホルダーを含む)は、石鹸と湯、マネキンワイプ、60%イソプロパノール溶液、70%エチルアルコール溶液で洗浄できます。
衣類
ジャケットとズボンは洗濯機を使って40 °Cで洗濯できます。
ベビーアン本体部分の布地の洗浄は、必要に応じて中性洗剤を使用し、湿らせた布でのみ行ってください。本体部分の布地を過度に湿らせないようにご注意ください。水分が布地に浸透し、マネキンの詰め物にしみこむ場合があります。
QCPR センサーと AED PC ボード
QCPR センサーとAED PCボードは清潔な乾いた布のみで拭いてください。水分によりユニットが破損する場合があります。
バッグとトレーニングマット
汚れを落とすには、湿らせた布で拭いてください。石鹸とお湯で洗うことができます。その後は、30~40℃の水で生地を拭くかすすぎ、十分に乾燥させてください。